もっと知る!基本システム
対戦に臨む前に覚えておきたい知識やテクニック・豆知識を解説します。
【必修!】目ジャンプって何?
サムスピシリーズをプレイするうえでの基本となる「目ジャンプ」は、今回も健在。
サムスピシリーズでは、ジャンプからジャンプを最速で行いたい場合レバー上要素入れっぱなしではできず、隙ができてしまう(着地に腰をかがめてしゃがむようなモーションが入る)。
そこで一旦レバーを離し(他の方向に入れるのでもよい)タイミングよく二度目のジャンプを入力すると、この隙のモーションに入らずに再度ジャンプが可能というものだ。「目押しジャンプ」の略で「目ジャンプ」という、シリーズ伝統のテクニックとなっている。文章では却って難しく感じるので、実際にやってみた方がわかりやすいだろう。
実戦でよくあるのが、ジャンプの着地に投げを狙われること。そこで活躍するのが目ジャンプというわけだ。
ジャンプの着地の攻防は本作のポイントのひとつ。目ジャンプやバックステップ、Eボタン行動等で投げを回避する選択肢を持っておかないと、投げられ放題の不利な読み合いを強いられるだろう。詳しくは、前作「零SP」攻略記事の「ジャンプの隙と目ジャンプ」も参照してほしい。
【必修!】弾かれモーションと弾かれキャンセル
こちらも必須の知識。「弾かれモーション」とは、大半の武器攻撃をガードされたときに移行する、自キャラが力の反動でのけぞるような動作のことだ。この動作は純粋な隙であるため、サムスピシリーズは牽制をガードされるとすなわち不利になり、ターンが相手に移行、様子の探り合いが生まれる……という独特の駆け引きを生み出している。
しかしこの動作、ただの隙ではない。中斬り・大斬りをガードされたときの隙は、後半部分を必殺技や弾き、超斬り等でキャンセルすることができる(小斬りの弾かれはそもそも隙が小さいので除外)。有利時間を得た相手の、次の行動に先読みで対処(=逆襲)できるわけだ。こうして地上戦の駆け引きが深化していく。詳しくは、前作「零SP」攻略記事の「弾かれモーションと弾かれキャンセル」も参照してほしい。
牽制技を中心とした地上戦の基本については、同じく前作の記事の「対戦入門編」も参考になるかもしれない。サムスピシリーズ自体に馴染みのない方は、参考までにご一読を。
【必修!】受け身の種別と受け身狩り
「基本動作・共通システム」のページで解説したとおり、受け身には「近距離」と「遠距離」の2種類があり、近距離は終わり際に打撃を食らい、遠距離は終わり際に投げを食らう。近距離はキャンセル技で逆襲も可能……となっている。
受け身に対処するのが「受け身狩り」だ。基本的なやり方は、ダウンを奪ったら(追い討ちを狙う場合は別として)、すぐさま踏み込みや前ジャンプで間合いを詰める。相手が転がっていたら、動作速度や距離から種別を判別する。ゆっくりと短く転がるのが近距離受け身で、速く長く転がるのが遠距離受け身。受け身の終わり際の隙に間に合うようならば、対応する攻撃を狙う。キャラや状況によりどうしても追いつけない場合もあるので、それは諦めよう。
以上が基本。慣れたら、画面端での自動判別(両対応受け身狩り)も練習してみよう。「基本操作・共通システム」のページで説明したとおり、近距離受け身と遠距離受け身の動作時間の差を利用して「近距離受け身を狩るつもりで打撃を出す→空振りしたら遠距離受け身なので投げる」とするテクニックだ。これができるとできないとでは画面端での効率が違ってくるぞ。
受け身狩りは本作の必須テクニック。本作の醍醐味である起き攻めタイムを満喫するためにも欠かせないポイントだ。はじめはなんとなくでもいいので、しっかり意識しておこう。
【必修!】起き上がり1フレ(2018年追記)
ここまで、散々「今回は起き攻めが強い」と書いてきた。移動起き上がりが無くなったことにはじまり、多くのキャラで設置技や中下段技の利便性が上がっていることがその理由だが、それ以上に大きな理由がある。
それが「起き上がり1フレ」である。
なんのこっちゃと思うかもしれない。これは、今回「起き上がりきる際の1フレーム(60分の1秒)間はガードしかできない」ことを意味している。格闘ゲームの経験がある人なら、既にこれが意味するところはおわかりになられると思う。所謂「リバーサル」がないのである。しかも、ジャンプもできない。「この1フレームに重ねられた攻撃はガードするしかない」のである。
逆に言えば「起き上がり間際の1フレを狙えば起き攻めし放題(=ジャンプで逃げられることも、無敵技で切り返されることもない)」ということになる。これが、剣サムを剣サムたらしめている最大の要素といえるかもしれない。
この1フレを使い、如何に見切りにくい起き攻めを仕掛けるか。或いは有効なプレッシャーを与え攻めを継続できるか。これが本作の最重要要素と言っても過言ではない。起き攻めの研究と作り込みが本作の大きな魅力のひとつであり、プレイヤーの個性が出るポイントでもある。1フレームに賭けるドラマ……を感じて欲しい。
逆に言えば本作はいかに有利な状況でダウンを奪うか、奪わせないかが大きな意味を持っているといえるだろう。強力な起き攻めも、すべては立ち回りの先にあるのだ。
※余談だが、なぜか閑丸だけはこの1フレを真スピリッツの「ぬいぐるみ」でキャンセルすることができ実質無敵で起き上がることが可能。真スピ限定、コマンドが少々難しい、その後どうするのかなどの問題はあるが知っておいてソンはない。さぁ君もぬいぐるみ狂落だ!
新・三角降り
通常は上に跳び上がる「三角跳び」が下に降りるようになる、通称「三角降り」は今回も健在。しかも、なんと自分が壁を背負っている状態でも出せるようになり、大きく使い道が広がった。
前作までは特殊な操作が必要だったが、今回はやり方も簡単になり「壁に着いた瞬間に、壁と反対方向のレバー斜め下」。要はこれから降りる方向にレバーを入れるだけでOKだ。
もちろん降下中に技を出すことができるので、端に追い詰められても咄嗟に壁を蹴り逆襲を狙うことができる。むしろ「相手を端に誘い出し優位な場所で闘う」というほうが実態に近いだろうか。三角跳びが可能なキャラなら是非戦術の一環に取り入れたい行動だ。
今回の背面くらい
背面くらいの仕様が変更になり、「一発目で相手の背中を引き寄せ、二発目以後は正面ヒットに戻る」という仕様になった。前作までのように背面で食らい続けることはなくなった。
つまり背面連続技は一発目→二発目の選択が重要になるだろう。例えば相手の大きな隙に「背後から大斬り→近B→必殺技」のような連続技ができる。
初段の背面くらい状態はのけぞりが長い状態なのは前作までと変わらない。つまり何らかの方法でちょっとした初段背面ヒットを引き起こせれば、普段は入らない連続技が可能になるケースがあるのだ。一例を挙げると「小技(背面ヒット)→発生の速い技(小・中斬りや連斬)」といったものがある。
どうやって背面ヒットを狙うかだが、代表的なのは前記の「起き上がり1フレ」だろう。起き攻めを仕掛けるなら相手の背後から仕掛けたほうがトク、とも言える。これは通称「背面起き攻め」と呼ばれ、狙われる側はたまったものではない。起き攻めが強力な理由がここにもあった。
実戦で狙いやすい同様のシチュエーションとしては相手のジャンプをくぐった場合も該当するだろう。「相手のジャンプをくぐって着地間際に小技(背面ヒット)→小技や連斬など」というのは十分に狙える連続技だ。レシピは基本的に背面起き攻めの場合と同じでよい。探してみよう。
踏み込みの隙
「踏み込み」(前ダッシュ)には隙がある。急には止まれず、終わり際に攻撃を受けてしまうわけだ。そこで登場するのが踏み込み急停止(レバー後ろ要素で止めると隙が軽減される)。シリーズ伝統の要素だ。
なお「斬」スピリッツなら急停止の代わりにゲージ溜めを一瞬行うことでさらに隙を小さくすることができる。ゲージ溜め動作自体はゲージがMAXになっていてもできるので、「斬」使用時は活用してみよう。
ちなみにここで言う「踏み込み」は所謂ダッシュ(ラン)タイプのものを指している。ステップタイプのものではないので、念のため。
踏み込みで相手を押す!
今作の踏み込みはダウン中の相手を押して走ることが可能になっている(今までのように停止しない)。地味だが重要な変更点。一気に陣地を増やすことができるだろう。寝ている相手を押して端に追い詰めていくのも立派な起き攻めだ。
ダッシュパンチ
素手でのダッシュパンチは、ヒットさせると相手をダウンさせることができる。発生も速くヒットさせやすいものが多いので、窮地の脱出に役立てよう。
蹴り技を活用しよう
一見地味な蹴り技。だがその特殊効果は、中段や下段、キャンセル可能、当てて有利、判定が強い、空中判定になり投げ回避を兼ねる……などさまざま。蹴りから始まるコンボも多数ある。自キャラの蹴り技性能だけでも把握しておこう。「弾き返し」をされないのも心強いだろう。
「不意打ち」について
前作まで存在した地上からの中段攻撃(しゃがみガード不能技の総称)「不意打ち」は今回は共通システムとしては用意されていない。そのかわり、キャラによって↘+Bや→+Dといったコマンドの「特殊技」として残存している。詳しくはコマンド表のページを参照してほしい。
予約入力について
ボタン連打によってコマンドの持続時間を延ばす、天草降臨以降の伝統だった「予約入力」は無くなった。
一応完全な削除ではなく、ボタン押しっぱなしによってある程度コマンドを持続させることができる。持続時間はそれほど長くないようなので、保険という感じか。
跳び込みからの連続技関係
ジャンプ攻撃をしゃがんだ相手に当てることで生じる「しゃがみくらい」によって得られる有利時間は今回も存在する。ただし今回はカウンターヒットもあるので、しゃがみくらいでなくても連続技が狙えるケースが多い。これらが組み合わさることでさらに大幅な有利が得られることになる。
前作まで存在した「深当て」はのけぞりのシステムとしてはほぼ影響がないレベルにまで軽減された。今回は前作までのように「深当てか深当てじゃないか」で地上技への繋ぎやすさが大きく変わることはなく、普通の格ゲーのようにジャンプ攻撃に元々ある程度ののけぞり時間があって、引き付ければ普通に次に繋がる……という仕様とみられる。
ゲージの増加量と持続時間
スピリッツゲージの増加量は、基本的には受けたダメージ量に比例する(「剣」スピリッツを除く)。具体的な増加量はキャラによって大きく違うので、キャラごとのゲージ効率は把握しておきたい。ゲージMAXの維持時間も同様。「熱しやすく冷めやすい」「怒りにくいが怒ると長い」など、キャラの性格に合わせて設定されていることが多い。
「剣」スピリッツではそれらの条件とは無関係に、攻撃のヒットや必殺技を出すことに対して一定値が設定されているようだ。多段技を当てればモリっとゲージが溜まるぞ。
余談だが対CPU戦のラスボス「魔界を統べし我旺」が使用する「魔」スピリッツはダメージでも攻撃でもゲージが溜まる。
ゲージMAXで剣気MAX
今回、スピリッツゲージがMAXになった瞬間、剣気が最大値まで回復するようになった。小さな変更点だが、攻撃することでゲージがたまる「剣」スピリッツで、ゲージ一定量消費の完全ガードと組み合わせると……?
CPU戦でメッセージ表示
CPU戦での各試合前(?)にAボタンを押し続けることで、画面上部の「挑戦者求む!」のメッセージを「只今練習中!」に変えることができるようだ。初心者さんも安心?
(訂正)スタートボタン押しっぱなしみたいです。Web拍手の人ありがとーw
上下のガード硬直差
今回は、なんと立ちガードとしゃがみガードで硬化時間が違う。屈ガードのほうがガードした側の硬直が長くなる。つまり両ガード可能な技は極力立ちガードしたほうが良いということだ。反撃の可否も変わってくるだろう。
このことから、中距離戦でしゃがみガードを強いられる下段牽制は今まで以上に強力。今回は下段の牽制を持つキャラが増えているが、単に歩きに刺さりやすいという以上の効力があるわけだ。突き詰めていけばキャラ情勢に影響しそう。連繋などでも、下段を組み込んで僅かな時間差を取っていく動きが重要になってくるはず。自キャラの持ち技を見直してみよう。
(情報提供:某板某スレ643さん)
剣サム対戦の一場面
2005年秋現在、下方向に強いジャンプ攻撃を持つキャラの跳び込みが強力。単純に攻めやすいうえ、投げに対してつねに大きなリスクを与え続けられるためだ。跳び込み→再度垂直ジャンプ、などは単純だが強力。跳び込まれたときの読み合いでの投げ暴れは今のところ絶対にやってはいけない行動といえるだろう。
今回、ジャンプによる投げ回避が手軽で強力なため、投げを仕掛ける側が逆に投げ回避を読んで先に跳んでおきジャンプ斬りで落とす……という場面も多くなった。踏み込み→垂直ジャンプ、といった攻めも成り立つだろう。空中戦、投げとジャンプ、着地の展開は今回避けては通れない要素。すみやかに今作の思考法を身に付けていきたい。
もちろん、延々と垂直ジャンプをお互いが繰り返してしまうと不毛な泥仕合になる。ジャンプに対してはしっかり地上で様子見し、ジャンプ防止を兼ねた攻撃位置の高い小技や、くぐりダッシュ攻撃などで安くても落とし、こちらに流れを持ってくるようにしていこう。
本作は前作と比較し、このような「垂直ジャンプで投げを避けるケースの増加」、「投げのリスクリターン比の変動(依然つかみやすく強力だが、威力が低く回避のリスクが極めて高い。しかし起き攻めの起点として重要)」、「単発火力の低さ、制限時間の長さ、ただし起き攻めのループ性は高い」といった要素によって前作までのサムスピシリーズの基本を受け継ぎつつ、また新たな駆け引きが生まれている。実戦経験を積んだら、ぜひ自分なりの剣サム対戦観を構築してみて欲しい。
家庭用のロード画面(2021年追記)
本作の家庭用(PS2)移植版では障子が閉まって読み込んでいる画面で桜の花びらが舞うが、このときレバーを入れると花びらの動きを変化させることができる。左右でその方向に流れ、下に入れると増量、上に入れると量が減る。気分転換に遊んでみよう。
(情報提供:身内)