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止水 in 雨峠 。◇゚

第四章 システム詳説編

本章では、対戦に臨む上で知っておきたいテクニックや、システムの知識について解説する。

簡単なものから複雑なものまでさまざまだが、これらを習得してはじめて、周囲のプレイヤーたちと対等な土俵での闘いができるはずだ。ビギナーはとくに、「目ジャンプ」「予約入力」「弾かれキャンセル」の項目はまず最初に抑えておいて貰いたい。

ジャンプの隙と目ジャンプ

ジャンプの隙

サムスピのジャンプの着地にはじつは隙がある。しかしこの隙はガード攻撃移動その他のあらゆる行動でキャンセルできるため、日ごろはあまりその存在に気付くことは少ない。

そこで、試しにレバーをずっと上に入れっぱなしにしてみよう。ジャンプしたキャラクターが着地して、もう一度ジャンプしようとするとき、キャラが軽く沈み込むような動作を見せるはず。これがその隙であり、つまりこれはレバー上入れっ放しでは着地の隙をキャンセルできない、ということになる。

ここで困るのが、着地に投げをしかけられたとき。隙をあらゆる行動でキャンセルできるといっても、それがガードや攻撃では投げに負けてしまうためだ。

相手の着地に投げを狙うのはひとつのセオリーであり、このままでは相手にいいように投げられてしまう。ビギナーが零スペの対戦で最初にぶつかる壁がこれだろう。

目ジャンプ

そこで登場するのが目ジャンプだ。「目押しジャンプ」の略で、またの名をタイミングジャンプ(しかしこう呼ぶ人はほとんどいない)。その名のとおり、ジャンプの着地にタイミング良くもう一度ジャンプを入力するというテクニック。これによって、ジャンプの着地の隙を消して素早く再度のジャンプができる。ジャンプの着地まではレバーを上に入れないようにし、着地の瞬間にタイミングよく入れ直すのだ。

成功すれば、キャラは沈み込むモーションを取らず、即座にジャンプ→ジャンプと繰り返すことができるはず。これなら、着地に投げを重ねられても問題なく回避できることになる。

しかし、ジャンプ攻撃を深当て(後述)した場合は、着地の隙はこれまでの方法ではキャンセルすることができない。一見対処法なし、という感じだがそうではない。この場合は、ジャンプ前に一瞬レバーを上以外の方向に入れれば、擬似的にではあるが問題なく成立する。一瞬の歩きやしゃがみによってジャンプの隙を消しているわけだ(この一瞬をつかれると厳しいのだが……そこは割り切るしかない)。

目ジャンプと投げ回避

目ジャンプは対戦の基本ともいえるテクニック。これを知らなければかなり厳しいと言っても良いだろう。

しかし、ジャンプの着地の攻防では、目ジャンプ一辺倒ではなく、すでに紹介したD行動やバックダッシュなどの投げ回避行動も同様に、タイミング良く織り込んでいく必要がある。これらの行動でももちろん、ジャンプの隙を消しつつ投げを回避できる。

そういったことも含めつつ、「ジャンプの着地にまつわる攻防」の話として、この目ジャンプの説明を考えてみて貰えると嬉しい。

予約入力について

本作も含めた『天草降臨』以降の2Dサムスピでは、必殺技等のコマンド入力を、ボタン連打によってしばらく維持しておくことができる。予約入力とよばれ、使いこなせば非常に便利な小技だ。

自分がフリーな状態からやってもよくわからないので、試しに自キャラが必殺技を出せない状態、例えば起き上がり中や他の技の動作中に必殺技のコマンドを入力して、そのままボタンを連打してみよう。すると、自キャラがそれらの状態から復帰して、必殺技を出せるようになった瞬間に、さっき入れた必殺技が発動してくれるはず。これが予約入力だ。「最速でコマンド技を出したいとき」に役立つ便利なテクニックである。

予約入力が可能なのは必殺技だけではない。レバー+ボタンのコマンドを持つシステム技、例えば弾き返しや武器飛ばし技、絶命奥義などに対しても同じように有効だ。予約を使えば、弾かれキャンセル(別項で解説)などがやりやすくなるだろう。

また、踏み込み&退き込みのレバー二回というコマンドも予約が可能なので、それぞれコマンドの二回目のレバーを入れっぱなしにしておけば、何らかの硬直から復帰した瞬間に最速でダッシュorバックステップができる。すでに述べたジャンプ着地の攻防などでは危機回避にバクステを予約しておくのがひとつのセオリーだ。

予約入力は地味な技だが、コマンド入力のタイミングに煩わされることなく、万人に「最速の行動」を可能にしてくれる。縁の下の力持ち的なありがたいシステムだ。

弾かれモーションと弾かれキャンセル

弾かれモーションと弾かれキャンセル

サムスピシリーズでは、大部分の武器攻撃をガードされると、自キャラが「弾かれモーション」とよばれる動作をとり、一定時間硬直する。(注意!この動作はシステムの「弾き返し」を成功されたときと見た目がそっくりなうえ呼び方も似ているが、全くの別物。)

弾かれモーション図解

この動作は純粋に無防備な隙であり、そのためにサムスピでは攻撃を出すことがすなわち不利になる、じりじりとした立ち合いの要素を生み出しているのだが、しかしただの隙ではない。

この動作のうち、一部の時間帯は必殺技やコマンド技(弾き返し等)でのキャンセルが可能になっているのだ。これが弾かれキャンセルとよばれるテクニックで、隙を隙では終わらせない非常に奥の深いシステムになっている。

弾かれモーションの種類と知識、「振り抜き技」

弾かれキャンセルの詳しい説明に入る前に、弾かれモーションについて補足しておく。

弾かれモーションには、「小弾かれ」「中弾かれ」「大弾かれ」の三種類が存在し、それぞれ長さとキャンセル受付時間が異なる。弾かれキャンセルが可能なのは「中」と「大」のみだ。キャンセル可能なのはその後半部分、ととりあえず覚えておけばいいだろう。

「小」はキャンセルできないが、そもそも隙が極めて少ない(遠距離キャラは長い傾向にあるが)。小斬り系での固めや暴れが有効であり、小斬り→ダッシュ投げといった連繋が多用されるのはこれが理由のひとつだ。小弾かれはおしなべて蹴り技より隙が少ないので覚えておこう。

弾かれモーションが小中大どれになるかは、もちろん技のボタンに依存している。小斬りなら小弾かれ、大斬りなら大弾かれになる。ここで気をつけたいのがダッシュ攻撃。ダッシュ攻撃はどのボタンの攻撃でも、弾かれモーションは「大」で統一されている。ダッシュ攻撃は隙が大きいのだ。

「弾き返し」の説明でも触れたように、大斬りとダッシュ攻撃は弾き返すと武器が飛ぶ。これは言い換えれば「大弾かれになる技を取ると武器が飛ぶ」ということだ。

弾かれが出ないのに弾き返せる技や、取ると武器を飛ばせる必殺技などの例外もあるが、「弾き返しの効果は弾かれモーションに対応している」と覚えておくといいだろう。

ちなみに、一部の武器攻撃はガードされても弾かれモーションにはならない。右京の遠ABや全キャラのダッシュABなどが代表例だが、こういう技は俗に「振り抜き技」と呼ばれている。振り抜いてしまう技は硬直の長いものがほとんど。ガードされれば手痛い反撃が確定してしまうので気をつけたい。

弾キャン活用例

弾かれキャンセルは、出した通常技がキャンセル可能か不可かには全く関係なく、「弾かれモーションの出る通常技」ならひとしく可能だ(雲飛の2ABなどごく一部に例外あり)。

このため、何らかの攻撃を出すことによって隙が生まれてしまっても、そこで反撃に転じた相手に必殺技や弾き返しで返り討ちを狙ったり、様子を見ている相手に必殺技でさらに攻撃したり、といった駆け引きを作り出せる。

相手の牽制技をガードし、ここぞとばかりに反撃に転ずると、弾かれキャンセルで手痛いしっぺ返しを受けてしまうこともある。逆に、相手の弾かれキャンセルを読めば、相手のキャンセルはムダになりさらなる隙が生まれる。

これは牽制技に限らず大斬りでも同様。大斬りガード後に相手が何を仕込んでいるか、仕込んでいないのか……キャラごとに有効な弾かれキャンセルや、その駆け引きのポイントはしっかりと押さえておく必要があるだろう。

踏み込みにまつわるあれこれ

通常停止と急停止

踏み込みの動作はダッシュ攻撃やダッシュ投げ、D行動やジャンプ、コマンド技を使えばスムーズにキャンセルできるが、踏み込みから何も入力せず、レバー中立で止めるとキャラがズズッ、と滑るようなモーションを見せる。この動作は純粋な隙で、接近のためだけの踏み込みからこの隙を見せてしまうと危険だ。

そこで登場するのが急停止とよばれるテクニック。これは踏み込みをレバー後ろで止める、という単純なものだが、これを行うことでピタッ、と止まって隙がやや少なくなる。立ち回りの必須テクなので是非とも習得しておこう。

通常停止の隙はコマンド技ならキャンセルが可能。他の行動ができないことを利用して、大追い討ちを安定させたり、コマンド投げを仕込んだりと地味ながら活用法もある。

剣気回復の停止

踏み込みで覚えておきたいのは踏み込みの動作中は剣気が回復しないこと。調子に乗って走り回っていると剣気が全然回復しないので注意が必要だ。

ちなみに踏み込みと同様、前転・後転・伏せでも剣気の回復が停止する。

踏み込み攻撃の5フレ制限

ダッシュ攻撃はじつは踏み込みの直後には出すことができない。踏み込みを始めて、5フレーム(60分の5秒)が経過しないとダッシュ攻撃は発生しないのだ。その前にボタンを押していると、5フレ目になって改めて自動的に攻撃が発生する。つまり踏み込み攻撃のデータを見るときは発生速度に+5しなければ最速の数値にはならないということだ。

ちなみにこの5フレ制限、『零』と『天草降臨』では、「5フレ以内にボタンを押してしまうと、その踏み込みではダッシュ攻撃が出せなくなる」というものだった(封印)。この点が本作では変更されているので気をつけよう。

剣気のしくみ

剣気の基礎知識と回復

体力ゲージの下に存在する剣気ゲージ。これは攻撃力の目安で、剣気が多い状態ほど相手に多くのダメージを与えられる。剣気はほとんどの攻撃を出す・当てることで減少し、時間とともに回復していく。

回復のペースはMAX近くまでは急速に、そこからMAXまでは非常にゆるやかに回復する。剣気MAXにはなかなかなりにくいが、剣気MAXとそれ以前では攻撃力に大きな差がある。相手をダウンさせた際や、立ち回りの中でバクチ気味の一撃を出すときなどは焦らずに剣気を回復させると得をするだろう。

消費量と剣気影響

剣気はそれぞれの技のヒット時、空振り時、ガード時で消費量が細かく設定されているが、蹴り技は空振り・ガードでは剣気を消費しないという特徴がある。

また空振り・ガード時の剣気消費は技ごとに決められたある時点を通過しないと起こらないため、例えば空振りキャンセルを使ったときや、ジャンプ斬りを深めに当ててすぐ着地した場合は剣気を減らさずに済む。

ほかにも一部の技の一部条件では特別に剣気全消費などの効果が設定されているものもある。覇王丸の遠立ちAB(斬鉄閃)空振り時や、斬紅郎の各種大斬りガード時などが代表例。

剣気の影響は受ける技と受けない技とがあり、受けない技ではもちろん剣気は消費しないが、怒りなどのダメージアップの恩恵も受けられない。崩し斬りをはじめとした投げ技・ロック技の一部がこれに当てはまるので覚えておこう。

三角跳びと三角降り

三角跳びについて

本作でも多くの格ゲーと同様、一部のキャラクターで画面の端を足場にして再度ジャンプする「三角跳び」が可能である。三角跳びの後は通常のジャンプのようにジャンプ攻撃や空中技を出すことができる。三角跳びの前に何か技を出していると三角跳びはできなくなるので気をつけたい。

三角跳びが可能なキャラクターはナコルル、服部半蔵、ガルフォード、緋雨閑丸、リムルル、首斬り破沙羅、風間火月、風間蒼月、レラ、炎邪、水邪、真鏡名ミナ、天草四郎時貞となっている。

三角跳びの活用法はキャラクターによって大きく違う。これについてはそれぞれの使用キャラクターに合わせて、研究の必要があるだろう。

三角降りって?

聞きなれない言葉だが、これはその名のとおり三角跳びを応用したテクニック。

通常では上方向に跳ぶはずの三角跳びが、下方向に向かって降下するようになるというもので、上手く使えば見切りにくい急降下攻撃が可能になる。

当然、三角跳びのできるキャラクターのみで利用可能だ。

三角降りのやりかた

三角降りをするためには、まず条件として、「最初のジャンプで相手を跳び越える」ことが必要。三角跳びの応用なので、当然、ジャンプ後には自キャラが壁に接触しなければならない。

つまり、「自分と壁で相手を挟むような位置関係」で、最初の踏み切りを行うことが条件となる。文章ではわかりにくいが、図を見れば一発だ。

三角降り図解1

こういう位置関係になったら、普通に壁めがけてジャンプする。壁に接触したら、壁と反対方向(右向き時なら左)にレバーを入れる……のはただの三角跳び。このとき、レバーと同時に何らかの攻撃ボタンを押してみよう。

すると、本来なら上に行くはずの三角跳びが、なぜか下方向に向かい、押したボタンの攻撃を出しながら急降下するはず。

三角降り図解2

これが三角降りである。相手が端にピッタリくっついていると、ただ背中を向けて降りてくるだけなのだが、最初に相手と壁の間にスキマをつくっておけば、相手との位置を入れ替え、かつ急降下する攻撃が可能になる。当然相手は適切な方向(ここでは左)にレバーを入れてガードしなければならず、一種のめくりであり、ちょっとしたガードゆさぶり効果もある。

三角降り活用法

最も狙いやすいのは、画面端に追い詰めた相手が前転起き上がりをしたとき。これで適度なスキマができる。「三角降りによる起き攻め」を織り交ぜていくと、攻めにも幅が出ることだろう。

図では攻撃を当てていくカタチを紹介しているが、このとき、三角跳びする位置をやや低めにしたり、あえて発生の遅い技を使ったりすれば、相手に攻撃を当てない、スカし三角降りも可能。三角降りだと思ってガードを固めた相手の前にスカしで着地し、投げに行ったり、下段で嫌がらせしたり……といったこともできる。

キャラクターによっては、各々の固有技と三角降りを組み合わせていくことによって、さらに多彩な動きが可能になる。例えば、リムルルで低空コンル シラルと組み合わせたり、破沙羅で影騙しを交えてみたり……。

三角降りはある程度強力で、やっていて楽しいものだが、相手や状況によっては技が出る前に地上から冷静に斬られてしまう。そういったリスクも認識して、自分の動きに組み込んでいこう。

ジャンプ攻撃の深当て

深当てって?

本作をプレイしていて、ジャンプ攻撃ののけぞりが短い、と感じたことはないだろうか?ジャンプ攻撃→地上技って繋がらないの?と思ったことはないだろうか?

じつは本作では、ジャンプ攻撃をヒットさせたときののけぞり時間が極めて短く設定されており、他の格闘ゲームのようにはジャンプ攻撃から地上技を連続にすることはできない。ちょっとばかり打点を下げてもダメである。

そこで登場するのが深当てと呼ばれるテクニックで、これは簡単に言えばジャンプ攻撃の打点をメチャクチャ低くして、ほとんど着地スレスレに当てるという、それだけのお話。

そうすると、ジャンプ攻撃に地上技と同等ののけぞり時間がつき、地上での連続技に持ち込むことができる。相手キャラが思いっきりのけぞって、自キャラがすぐに着地すれば成功だ。タイミングはキャラや技によって違うので身体で覚えるしかない。

深当てと半地上状態

具体的に説明すると、ジャンプ攻撃は着地寸前の2フレーム間にヒットさせなければならない。そうすることで、そのジャンプ攻撃は地上技と同等の扱いになり、極めて短いのけぞりではなく、地上技と同じタイプののけぞり時間が得られることになる。

(注:フレームとはゲームの時間の最小単位。1Fは60分の1秒。)

この「着地寸前の2フレーム間」は、通称「半地上状態」とよばれ、空中でもあり地上でもあるような、非常に特殊な時間となっている。

この状態の前半の1F、つまり着地の2フレーム前に出ていたジャンプ攻撃は、地上技と同様、弾き返しなどで返すこともできる。ジャンプ攻撃が弾かれたんだけど!?というのはこれが原因だが、狙ってやるのはほぼ無理だろう。

また後半の1Fでジャンプ攻撃を深当てするとヒットストップ(画面の停止演出)がほとんどなくなり、ジャンプ攻撃深当てをガードさせて即投げ、がほぼ見切れない強力な連繋として機能したりもする。

ほかにも半地上状態には一部のコマンド投げが確定したり、食らった技も地上くらいになったりと、いろいろと奇妙。深当てから目ジャンプしてもダメなものはダメ、ということもあるのだ。

ともあれ、ジャンプ攻撃深当ては実戦でも影響の大きいテクニックである。もちろんこのゲームはジャンプ攻撃からの連続技を狙うゲームではないのだが、相手の投げを垂直ジャンプで回避したときや、大技をジャンプで回避したときなど、深当てができるとできないとではダメージ効率が変わってくる。また、キャラによっては、時折深当てで攻めていくことが大きなプレッシャーになることもある。自分の使っているキャラの深当てのタイミングは、ぜひ習得しておきたい。

各種のけぞり、攻撃属性、連続技にまつわる話

背後くらい

本作では攻撃を正面から当てたときと背後から当てたときではのけぞり時間が違う。背後くらいではのけぞり時間が延び、普段は出が遅くて連続ヒットさせられないような技も連続技にできる(限度あり)。

背後連続技のレシピはキャラによって千差万別だが、例えば慶寅なら背後中斬り→朝顔or葵、覇王丸で背後しゃがみ大斬り→斬鋼閃、リムルルなら背後中斬りから武器飛ばし……などなど。また背後中斬り→絶命は全キャラ共通で連続技になるので覚えておこう。

背後を取れる代表的な状況は相手のジャンプをくぐった着地や、防御崩しを6Dで回避したとき、そして当然大技の隙など。背後を取れる状況はそれほど多くはないが、やはり覚えておくとダメージ効率が違うだろう。背後からなら武器飛ばしが入る、なんてキャラは大逆転のチャンス。

ジャンプ攻撃を背後くらいにすると深当てとほぼ同様の扱いになり、打点に関わらず地上とほぼ同等ののけぞりになる。実戦ではなかなか狙いにくいが、ジャンプ大斬りが背後から……となったら、ほぼ何でも入ってしまう連続技タイムである。

また、飛び道具を背後くらいにすると、大半がその場で真上に吹っ飛ぶような特殊なダウンになる。これは要は永久コンボ対策で、『斬紅郎無双剣』時代、背後飛び道具からの連続技が猛威を振るったことへの対策なのだが、この吹っ飛びになったら、自キャラが行動可能な範囲で大追い討ちが確定する。場合によってのんびり瞑想をしたり、剣気回復したり、火月なら災炎をためるのも良いだろう。

余談となるが、飛び道具を空中で踏みつけるように食らったときも、有利時間が増えるため大追い討ちなどが確定することが多い。やはりダメージアップのため、気をつけて見ていこう。

しゃがみくらい

これはその名のとおり、技をしゃがんで食らう状態のことだが、本作では他のゲームのように極端にのけぞり時間が変化したり、技の威力が上がったりということはない。

ちょっと残念だが、重要なのはジャンプ攻撃、というか空中判定の技をしゃがんで食らってしまった場合。

空中判定の技をしゃがんで食らった場合は、のけぞり時間が目に見えて延びる。簡単に言うと、ジャンプ攻撃をしゃがんで食らうと、深当てとほぼ同様の効果が得られる、と覚えておけば良いだろう。地上判定と同等の扱いになるということだ。

もし跳び込んだとき、相手が隙の大きなしゃがみ攻撃を空振りしていたら……深当ての必要はない。さっさとジャンプ攻撃をブチ当てて、連続技タイムに行ってしまおう。

つまりジャンプ攻撃関係を整理すると、「深当て」「背後くらい」「しゃがみくらい」のジャンプ攻撃からは、地上での連続技に持ち込めるということになる。まとめて覚えておきたい。

大斬り属性

技のヒット効果はだいたい、技の威力(ボタン)によって分類されているのだが、一部の技や蹴り技には例外もある。

最もわかりやすいのは一部キャラのジャンプCで、これには大斬りと同じヒット効果が設定されているため、深当てや背後、しゃがみくらいで恐ろしくのけぞり時間が延びる。こういう技は「大斬り属性」とよばれている。

大斬り属性のジャンプCを深当てすると、蹴りなのでヒット時のスロー演出は大斬りに比べて短いのだが、実際ののけぞり時間は(思いっきりスローがかかって痛そうな)大斬り深当てと全く同じ。大技を入れるチャンスなので、狙うなら見逃さず追撃していこう。

大属性の話をもうひとつ。大属性の技は、2発連続して当てると相手が強制的にダウンするようになっているので覚えておこう。例えばジャンプ大斬り深当て→立ち大斬り、などとすると相手はダウンしてしまう。

こういうとき、近ければ小追い討ちの確定ポイントだったりするので見逃さないようにしよう。また覇王丸などはジャンプ大→しゃがみ大キャンセル大追い討ちなんてことも可能だ。

この現象は無の境地中に連続技を狙うなら注意しておきたい。喜んで大斬りを連打しているとこの効果が出て相手を寝かせてしまう。境地の持続時間が短くなったSPではあまり連続技を狙うことはないのだが、もし狙うなら大斬り→中斬り→大斬りなど、間に違う属性の技を挟んで対応しよう。

連斬属性

属性でちょっと変わっているのは連斬属性と言われているものだ。

これはリムルルのダッシュBやSP慶寅の近距離大斬り前半部分など、ごく一部の技に適用されている属性で、要は「どんな状態に当てても必ず正面立ちくらいになる」という効果である。背後やしゃがみに当てても必ず相手を立たせて前を向かせる。それだけ、といえばそれだけの効果。

なぜ連斬という名前かというと、『天草降臨』のシステム技、連続斬りや連ね斬りで主に使われていたヒット効果なので、こう通称されているというわけ。というか他に呼びようがない(笑)。

連斬属性の技は、ヒットさせると状況はいつでも同じ。そこから連続技や連繋を狙う場合、つねに同条件が得られる、というのが利点といえば利点かもしれない。

キャンセル技いろいろ

空振りキャンセル

本作でも他の格闘ゲームと同様、通常技の空振りキャンセルができる。

技によるが、攻撃判定発生前にキャンセルするものと、技自体を空振りさせつつ改めてキャンセルするもの、どちらも可能。

利用法はたとえば前者なら、立ったままでは困難なコマンド投げの入力を擬似的に「立ち」で出すのに使えるだろう。後者なら牽制技をあえて空振って反撃を誘い、必殺技でカウンター、というような使い方ができる。フォローとしても役立つので覚えておいて損はない。

仕込みキャンセル

本作の通常技に弾かれモーションがあることを利用したテクニック。

やり方は、通常技→必殺技の連続技をイッキに入力してしまう、というもの。通常技部分がガードされた場合は弾かれモーションになり、ヒット時の入力タイミングでは必殺技が出ない。通常のキャンセルと弾キャンの時間差を利用してヒット確認の手間を省くわけだ。

仕込み連続技とかオートコンボと呼ばれ、多くのキャラで実戦的に活用できる。

当然ながら、通常技部分が相手の投げ回避4Dなどに重なり、空中ヒットになってしまった場合はそのまま必殺技が漏れる。過信は禁物。またこれも当然だが、必殺技部分に予約入力を使ってしまうと弾キャンで漏れてしまう。一回しっかり入れ込もう。

弾かれないキャンセル

仕込みキャンセルの派生?テクニック。

じつは通常技→必殺技をまとめて入力した場合、その入力が極めて速いか、通常技のキャンセルポイントの発生が早めの位置にある場合、通常技がガードされていても弾かれモーションに移行せずにヒット時と同じような挙動で必殺技を漏らしてしまう。

一見使えなそうだが、発生の遅いコマンド投げなどを出しておくとかなり見切りにくい連繋を組むことが可能。半蔵などでは抑えておきたい。動きに幅が出るだろう。

ざんぎゃくレベルについて

本作のアーケード版にはざんぎゃくレベルと呼ばれる設定項目がある。ざんぎゃくレベルの違いは以下のとおり。

  • LV1 : 血が赤色、身体切断表現なし、絶命奥義なし、自決なし
  • LV2 : 血が白色、身体切断表現なし、絶命奥義あり、自決あり
  • LV3 : 血が赤色、身体切断表現あり、絶命奥義あり、自決あり

ほとんどが演出に関わるものだが、レベル1では自決ができないのでゲームへの影響もある。白い血は通称、牛乳。右京が自決をすれば牛乳を吐き出すし、絶命では牛乳まみれの水邪様が拝める。

「絶命なし」というのは存在しなのではなく、決めてもキャラ固有の技演出に入らず、一閃のような突進斬りの演出でおしまいになるということだ。

家庭用ネオジオ版の未修正ロムでは、身体切断表現が一切無く絶命の技演出も全てカットされた、レベル1+自決ありで固定という仕様のため物議を醸した。

のち、メーカー側がロムの交換に応じ、身体切断の起きない専用の絶命演出を付加した修正バージョンを提供することになった。現在市場に出回っている家庭用SPはこの修正バージョンである。