サムコレって何？

そもそも『サムライスピリッツ ネオジオコレクション』って何？　という方は以下のまとめをチェック。『完全版』復活に至る経緯のインタビュー記事などもあり一読するとさらに楽しめるでしょう。

完全版変更点：ストーリーの追加

物語性のないお祭りゲームだった『零SPECIAL』ですが、『完全版』は『天下一剣客伝』の前日譚に位置付けられストーリー描写が追加されました。対CPU戦にオープニング・中間デモ（3面と6面の後）・キャラ別エンディングが表示されるように。剣サムに至る物語を楽しむことができます。

共通する大筋は、幕府主催の御前試合（＝剣サム）に招待する強者を探していた黒子がプレイヤーキャラを発見して……というもの。これまでゲーム中にヒントのなかった「天草以降のボスステージは絶命奥義か一閃を当てないと次に進めない」こともセリフで説明してくれるようになりました。

なお天草以降ならどのステージでゲームクリアしても（普通に倒してしまって次のボスに進めなくても）キャラ別エンディングは見られます。あくまでもボス連戦はオマケということでしょうか。

ちなみに零SPというゲームはスタートボタンで勝利ポーズや勝利画面をポンポン飛ばせるのが特徴ですが、調子に乗って押しまくっているとストーリーデモもうっかり飛ばしてしまい、せっかくの完全版の意味が無くなってしまうので気を付けましょう（笑）。

完全版変更点：対CPU戦の調整

鉄壁の超反応で厳しいと有名だった対CPU戦の難易度が大幅に下げられました。ほとんどのステージで、いわゆる超反応による投げ避けや弾き返し・対空などをしなくなり、攻めも守りも緩やかに。かなり遊びやすくなっています。

ただし反応が鈍ったことで却ってパターンにハメにくくなり、やりづらくなった側面も。斬紅郎戦などが顕著。いっぽう最終ボスのミヅキは別方向で強化。……というワケで以下に簡単に攻略を書いておきます。

ちなみに炎邪・水邪・天草・我旺あたりは通常版とあんまり変わってないみたい。通常版の攻略も参考にしてください。

完全版変更点：新キャラカラー

キャラクターのカラーの一部が変更されました。追加ではなく変更であり、既存カラーのうち一色が差し替えられる形となっています。差し替え対象となったボタンはキャラにより異なり、以下はその一覧です。さしあたり、ネオジオに準じたボタン表記としていますのでご容赦（A：小斬り・B：中斬り・C：蹴り・D：特殊）。

なお後述のexA-Arcadia版ではキャラクター決定後にボタン配置を選択できるようになりましたが、カラー選択はキャラクター決定前のためデフォルトの「A-OCHI」準拠でボタンが割り振られていることに注意してください（例：Dボタンカラーを選びたい場合はストリートファイター系で言う大パンチにあたる場所を押す）。

新カラーの多くは『天下一剣客伝』からの逆輸入となっていますが、中には真っ赤な十兵衛や黄色いリムルルなど斬新（？）なものも。お気に入りを見つけよう！ ……ていうか、黄色多くねぇ！？

正直この一覧表よりも、こちらの方の一連のツイートのほうがわかりやすいと思います（当時Twitterなのでツイート、現Xのポスト）。

さらにサークル雨峠の首領さりぴ先生が一枚画像にしてくれました。便利！

完全版変更点：残虐表現の削除（exA版で復活）

さすがにやりすぎと当時さんざん（そりゃもうさんざん）物議を醸した残虐表現（身体欠損や返り血）がついに削除。気になる絶命奥義も「技アクションあり・残虐表現なし」のいわゆる修正版仕様になりました。賛否はともかく、いろいろな場に出しやすくなったのではないでしょうか。なお削除の理由はストーリー関係のグラフィック容量を捻出するためだったそう。

ちなみに零SPではミヅキ撃破後のネームエントリーで特定の入力をすると特殊なポーズが見られるオマケ要素がありますが、『完全版』では残虐表現の削除に伴い、ざんぎゃくレベル3限定の特殊ポーズも削除されていました。

その後exA-Arcadia版のロケテスト発表に伴い絶命奥義の演出がMVS版原作のざんぎゃくレベル3準拠となることが告知。実際には絶命奥義に限らず残虐表現が全面復活しMVS版相当となっていることが明らかになりました（設定で変更可能）。さらに製品版では特殊ネームエントリーも復活したようです。

零SPの特殊ネームエントリーについては以下の動画にまとめていますので参考にしてください。

完全版変更点：「界王拳」削除……してない

いわゆる隠し技のひとつとされてきた炎邪の「界王拳」こと高速化バグコマンドは削除したとされていましたが、普通に残っています。あれ？

ガルフォード・シャルロットの隠し技（隠しコマンドについて参照）はもちろん残っています。

またexA-Arcadia版では閑丸の狂落斬をスタートボタンで出す、いわゆるスタート狂落に修正が入りました。従来はヒットしなければ段数が下がらず溜めた段数を維持できてしまっていたところ、普通にボタンを離したときと同様に溜めを失うことになりました。

exA-Arcadia版について

2021年8月、この『完全版』がexA-Arcadiaタイトルとしてアーケードで2022年にリリース予定であることが発表されました。

2022年7月には大阪と神奈川で急遽ロケテストが開催。exA-Arcadiaの技術による低遅延や、絶命奥義の残虐表現復活をアピール。しろー大野先生による新規キャライラストの表示、同時押しボタン・ボタン配置選択など『サムコレ』版からの追加要素の数々も明らかになりました。

そして2022年9月29日、晴れてexA-Arcadia版製品版V1.0.0がリリース。exA-Arcadia取扱店でオペレーターおよび個人が購入できるようになりました。ロケテスト版からボタン配置の追加や特殊ネームエントリーの復活などさらなるパワーアップがなされています。以下のまとめ・動画にてexA-Arcadia版の情報をまとめていますので参考にしてください。